ブログ

蛍光表示管モジュラー時計 - 不具合直しと新しいファームウェア

2012年10月1日

最近、当社のお客様でありnullに関し問題をお抱えのWilliam Phelps様より Eメールを頂きました。時刻を設定して時計を作動させることができなかったとのことです。確認してみると、 ご友人にも同じ問題をお持ちの方が何人かいらっしゃったようです。

William様は、当社が問題の解明をするようお問い合わせをされただけではなく、自身により問題のデバッグも行われました。 問題の原因は、5Vレギュレータの出力とボードの残りの部分の間にある余分な1N4001ダイオードです。これはノイズ軽減の強化 および5V電源供給と時計の残りの部分の分離のために追加されたものです (5Vおよび高電圧装置は共にスイッチモードであり、多くのノイズが発生します)。

この余分なダイオードが5Vレギュレータの5V出力より0.8V落としており、ボード全体が約4.2Vで動作していることになります。 これが一部のDS1307リアルタイム時計チップに問題を起こしています。これらの定格の低下は4.5Vまでとなっていますが、 スペックを超えた範囲で動作させていることになります。このようになると動作の保証はなく、 これにより一部の時計に不具合を引き起こしていることが分かりました。

この問題に対する最も簡単な解決方法は、第2の1N4001ダイオードを完全に取り除き、ワイヤーで代替することです。

時計に問題をお抱えの場合は、以下の補修をお試しください。

右側の1N4001ダイオードを切り落とすか、はんだを取り除いてください。

ダイオードのあった場所2ヶ所の間に小さなワイヤーを差し込みます。代わりにレジスタやダイオードの破棄した足をそこにはんだ付けすることも可能です。

これで時計は正常に動作するはずです。

追記:時計が正常に動作している場合でも、この補修の実行を推奨します。

我々に問題をご指摘くださっただけでなく、自ら多くのお時間や努力を費やし問題のデバッグおよびトラブルシューティングを実行され、可能な限り簡単な補修方法の発見に至る手助けをしてくださったWilliam Phelps様に心より感謝いたします。

現在、William様よりVnullファームウェアに機能の追加をするためご尽力をいただいております。 William様による機能強化は既に一部GitHubよりダウンロード可能で、さらに魅力的な新機能も開発中です。

追記:nullの組立説明書も1N4001ダイオードの手順を スキップするよう更新されています。新しいキットにはダイオードが1つのみ付属します。