ニキシーロジックボード組み立て説明書
ニキシーロジックボードには、マイクロコントローラ、リアルタイムクロック、ニキシー管用ドライブ回路 (ロシア製КМ155ИД1チップおよび光アイソレータ) が含まれます。
予め取り付けられているリアルタイムクロック以外、全ての部品はスルーホール (PTH) 部品となっており、 ハンダ付けの必要があります。
ハンダ付けは特に難しくありませんが、部品数が多いので、時間をかけてゆっくり作業を進めてください。
上から見た写真
下から見た写真
ステップ1
少し時間をとって、ボードと全ての部品についてよく調べておきましょう。組立は、 まず地味な部品 (抵抗器) から始めて、その後より目立った部品に移っていきます。 そうすることで、組み立てるに従いボードの取扱いが簡単になります。
抵抗器には特に注意を払って下さい。いくつかの異なる抵抗値があり、設計通りの場所に取り付けないと、 ボードが正確に動作しません。
各抵抗器の色は次のとおりコード化されています:
- 3x 4.7kΩ (黄紫赤金)
- 3x 10kΩ (茶黒橙金)
- 1x 10Ω (茶黒黒金)
- 4x 330Ω (橙橙茶金)
暗い場所などでは、正しく色を見分けるのが難しい場合があります。もし不確かな場合は、マルチメーターを 使って抵抗器をチェックしてください (マルチメーターを抵抗モードに設定し、抵抗器の両端に探針をそれぞれ当てます)。
ステップ2 - 最初の抵抗器
10kΩ (茶黒橙金)まず最初に、3つ付属している10kΩ (茶黒橙金)抵抗器の内1つを、R1に差し込みます。抵抗器は極性を持たないので、どちら向きでも構いません。抵抗器の足を引っ張っり出し、PCBボードに向かって平らになるように外側へ曲げます。 こうすることで、ボードを裏返しても抵抗器が落下しません。2本の足をそれぞれハンダ付けし、余った部分を注意して切り離します。ステップ3 - 他の抵抗器 ====== 残りの抵抗器を同じ方法でハンダ付けします。 R6, R7: 10kΩ (茶黒橙金)R2, R3, R4: 4.7kΩ (黄紫赤金)
R5: 10Ω (茶黒黒金)
R8, R9, R10, R11: 330Ω (橙橙茶金)
ハンダ付けした後で、余分な部分を切り離します。注意: R12とR13は取り付けないで残しておいてください。この2つの抵抗器は、 今後6桁のディスプレイシールドを使う場合に使用します。
ステップ4 - 0.1µFセラミックコンデンサ
次に0.1µF セラミックコンデンサを用意します。 2本の足が付いた小さな青い円盤状の部品です。 これをC2、C3、C4、C5に通し、抵抗器と同じ方法でハンダ付けします。
セラミックコンデンサは極性を持たないので、どちら向きでも構いません。ハンダ付けした後で、余分な部分を切り離します。ステップ5 - ICソケット
ICソケットが2個付属しており、1つは28ピン、もう1つは20ピンです。 これらの取り付けは必須ではありませんが、もしチップの交換が必要になった場合、 ソケットがあれば作業が簡単になります。
ソケットは一度に1つずつハンダ付けしてください!
ICソケットは、一方の端に半円形の刻み目が入れられています。PCBボードに印刷された半円形と方向を合わせて差し込んで下さい。この部品は、ハンダ付けのためにボードを裏返すと抜け落ちてしまうかもしれません。マスキングテープなどを使って、部品が落ちないように押さえておくと良いでしょう。まず、足を1本だけハンダ付けし、部品の方向が正しいことを確認します。もし間違えた場合は、もう一度ハンダごてを当てて、必要に応じて調整します。正しい方向で取り付けられていることが確認できれば、残りの足をハンダ付けします。ステップ6 - スライドスイッチ
次はスライドスイッチの番です。ボードの一番右端に取り付けます。 写真のようにスライダーポイントを外向きにして差し込んでください。
この部品は、ハンダ付けのためにボードを裏返すと抜け落ちてしまうかもしれません。マスキングテープなどを使って、部品が落ちないように押さえておくと良いでしょう。まず、足を1本だけハンダ付けし、部品の方向が正しいことを確認します。もし間違えた場合は、もう一度ハンダごてを当てて、必要に応じて調整します。正しい方向で取り付けられていることが確認できれば、残りの足をハンダ付けします。この部品はハンダ付けの際にとても熱くなるので、手で触れる場合は気を付けてください。ステップ7 - トランジスタ
次に、2個のトランジスタを差し込みます (3本の足が付いた半円形の部品)。
トランジスタには極性がありますので、正しい向きで取り付ける必要があります。トランジスタの半円形を、ボード上に印刷された半円と合わせるようにしてください。この部品は、ハンダ付けのためにボードを裏返すと抜け落ちてしまうかもしれません。マスキングテープなどを使って、部品が落ちないように押さえておくと良いでしょう。まず、足を1本だけハンダ付けし、部品の方向が正しいことを確認します。もし間違えた場合は、もう一度ハンダごてを当てて、必要に応じて調整します。正しい方向で取り付けられていることが確認できれば、残りの足をハンダ付けします。ハンダ付けした後で、余分な部分を切り離します。ステップ8 - 圧電素子(ブザー)
次は圧電素子です。
圧電素子には極性がありませんので、どちら向きでも構いません。ハンダ付けのためボードを裏返す前に、足を外側に折り曲げておいてください。ハンダ付けした後で、余分な部分を切り離します。ステップ9 - TLP627 フォトカプラ
次に、4つのTLP627フォトカプラをOPT1、OPT2、OPT3とOPT4に取り付けましょう。
キットに入っているものと、写真に写っているものとは、少し外見が異なりますが、 一般的にこの部品は白色をしており、627という数字が印刷されています。 どれも足は4本付いています。
ICチップは正しい方向で取り付ける必要があります。チップ上面の半円 (またはドット) を、ボード / ソケットに印された半円と合わせてください。この部品は、ハンダ付けのためにボードを裏返すと抜け落ちてしまうかもしれません。マスキングテープなどを使って、部品が落ちないように押さえておくと良いでしょう。まず、足を1本だけハンダ付けし、部品の方向が正しいことを確認します。もし間違えた場合は、もう一度ハンダごてを当てて、必要に応じて調整します。正しい方向で取り付けられていることが確認できれば、残りの足をハンダ付けします。OPT5とOPT6は空けておいてください。この2つの場所は、今後使用するために残してあります。
ステップ10 - 10µF電解コンデンサ
次は電解コンデンサの番です。写真に写っているのは青色ですが、キットによっては黒色 のものが付属している場合もあります。いずれも側面に10µFと印刷されています。 ボードの左下のC1に取り付けます。
電解コンデンサには極性がありますので、正しい方向で差し込む必要があります。長い方の足を四角い穴に通し、短い方は丸い穴 (マイナス記号が印刷されている) に通します。ハンダ付けのためボードを裏返す前に、足を外側に折り曲げておいてください。ハンダ付けした後で、余分な部分を切り離します。ステップ11 - シリアルヘッダ
今度は単列6ピンのオス形ヘッダを用意して下さい。
オス型ヘッダの短い方の足をPCBボードに差し込み、長い方の足は上部に突き出すようにしてください。この部品は、ハンダ付けのためにボードを裏返すと抜け落ちてしまうかもしれません。マスキングテープなどを使って、部品が落ちないように押さえておくと良いでしょう。まず、足を1本だけハンダ付けし、部品の方向が正しいことを確認します。もし間違えた場合は、もう一度ハンダごてを当てて、必要に応じて調整します。正しい方向で取り付けられていることが確認できれば、残りの足をハンダ付けします。ステップ12 - 2x7ハウジング付ピンヘッダ
次は、2個の2x7ハウジング付ピンヘッダを取り付けます。一度に一つずつハンダ付けした方が簡単です。
コネクタの真ん中の刻み目を、PCBボードに印刷された四角と合わせて、ハウジング付ピンヘッダを差し込みます。この部品は、ハンダ付けのためにボードを裏返すと抜け落ちてしまうかもしれません。マスキングテープなどを使って、部品が落ちないように押さえておくと良いでしょう。まず、足を1本だけハンダ付けし、部品の方向が正しいことを確認します。もし間違えた場合は、もう一度ハンダごてを当てて、必要に応じて調整します。正しい方向で取り付けられていることが確認できれば、残りの足をハンダ付けします。ステップ13 - マイクロコントローラとニキシードライバの挿入
ATMega328Pマイコン(28本足) とニキシードライバ (16本足) を用意します。
方向が正しいことを確認してください!
フィットさせるため、ICの足を少しだけ内側に折り曲げる必要があるかもしれません。その場合、平らな場所に置いて、優しく押し曲げて下さい。ステップ14 - 電池コネクタのセンターピン
ボードを裏返します。
ボードの上部右側に印刷された電池コネクタの輪郭内の、真ん中にある四角いパッドに注目 してください。このパッドに、溶かしたハンダを少量加えてください。ハンダを加えないと、 電池が接触不良を起こします。
ステップ15 - 電池コネクタ
今度は電池コネクタを取り付けます。
PCBボードに印刷された輪郭に合わせて取り付けてください。まず、足を1本だけハンダ付けし、部品の方向が正しいことを確認します。もし間違えた場合は、もう一度ハンダごてを当てて、必要に応じて調整します。正しい方向で取り付けられていることが確認できれば、残りの足をハンダ付けします。この部品はハンダ付けの際にとても熱くなるので、手で触れる場合は気を付けてください。ステップ16 - バックアップ用電池の挿入
『+』記号のある面を上にして、バックアップ用電池を挿入してください。
最後まで十分に押し込みます。
ステップ17 - スクリューターミナル
次はスクリューターミナルの番です。写真のようにスクリュー穴が内側 (上) を向くように取り付けてください。
この部品は、ハンダ付けのためにボードを裏返すと抜け落ちてしまうかもしれません。マスキングテープなどを使って、部品が落ちないように押さえておくと良いでしょう。まず、足を1本だけハンダ付けし、部品の方向が正しいことを確認します。もし間違えた場合は、もう一度ハンダごてを当てて、必要に応じて調整します。正しい方向で取り付けられていることが確認できれば、残りの足をハンダ付けします。注意: キットによっては、緑色のスクリューターミナルが入っている場合があります。
ステップ18 - ロータリー式エンコーダ
次はロータリー式エンコーダの番です。
この部品は一方向にしか取り付けできません。5つの丸い足をハンダ付けします。側面の2つの留め金はハンダ付けしないでください。
ステップ19 - ケーブルの接続
これでボードに全ての部品が接続されました。
いよいよ電源ボードをロジックボードに接続する番です。
ケーブルが正しく接続されていることを念入りに確認して下さい! コネクターのHVとVCCを間違えると、 ボード上の全ての部品に180Vの電圧がかかってしまう可能性があります。その結果、全ての部品が 修理できないほど損傷してしまい、ボード全体が使用不能になります。 |
電源ボードに取り付けた3本の電線を、ロジックボード下部のスクリューターミナルに挿入してください。
各ケーブルが正しい場所に接続されていることを確認して下さい。電源ボード上のGND、VCC、HVは、 それぞれロジックボード上のGND、VCC、HVへ接続されていなければなりません。
小型のマイナスドライバーまたはプラスドライバーを使ってネジを締め、電線を固定します。
ステップ20 - 制御ボードの取り付け
方向に注意して、ロジックボードを電源ボードの上に差し込みます。 ロジックボード上の4つの穴を、電源ボードに固定した4つのスペーサーと合わせてください。
ステップ21 - テスト
今度はマイコンが正しく起動するかテストします。
空いている場所にボードを置いて、電源ジャックを差し込みます。ボードに触らないように 注意して、電源アダプターをコンセントに差し込みます。
マイコンが起動すると、小さな音でメロディーが聞こえます。
ステップ22 - 電源を抜く
電源アダプターをコンセントから抜き、最低30秒待ちます。
最後に、電源ジャックを外します。
ステップ23 - フラットケーブル
写真のように2本のフラットケーブルを接続します。一方向にしか取り付けることができません。
ステップ24 - スペーサー
残り4つのスペーサーを用意します。それぞれを締め付けて、制御ボードを電源ボードに固定します。 ナイロン製のスペーサーは壊れやすいので、ゆっくり作業を行うよう、改めて注意して下さい。
これでロジックボードの準備終わりました。次にIN-12ディスプレーボード組み立て説明書へ進んで下さい。