VFD 蛍光表示管ベースボード組み立て説明
以下の説明に従って蛍光表示管モジュラー時計(VFD Modular Clock)のベースボードを組み立ててください。
多くの部品をはんだ付けすることになりますので、ゆっくりと組み立ててください。
準備
作業エリアに十分な余裕があることをご確認ください。パッケージからパーツを取り出してください。非常によく似たパーツもありますので、正しいパーツが正しい位置に来るよう、注意をして適切に説明に従ってください。
分極のある部品(電解コンバーターなど)もありますので、これについて触れられているときには注意を払ってください。
はんだ付けは、正しい手順で行われているかテストのできる順番で進めていきます。5Vレギュレーターから開始し、次にブザーを加え、そして高電圧を生成する昇圧型DC-DCコンバーター、それから最後に残っているパーツを設置します。
ステップ1:5Vレギュレーター
時計のメイン5V安定化電源はTL2575スイッチレギュレーターによって生成されています。これが電力消費の大きな蛍光表示管に安定したベース電源供給をしています。
ステップ1A:
1N4001印のついた1つのダイオードから開始します。これはボード左上の位置に来ます。キットには2種類のダイオードが含まれていますので、正しいものを選んでください。確かでない場合は、ダイオードの番号がプリントされています。ダイオードはテープで留められています。まずテープを取り除き、次に基板(PCB)の穴に収まるよう足を垂直に曲げてください。
ダイオードには分極がありますので、正しく設置されていなければボードは機能しません。ダイオードの灰色のバンドがボードにプリントされた白いバンドの方位と一致するようにします。左のダイオードは底部にバンドがあり、右のダイオードは上部にバンドがあります。
足を曲げてボードに押し込んでください。足は固く、ダイオードをボードに対し平坦にすることが困難な場合があります。これを行うための最も簡単な方法は、ペンチを用いて各足をできる限り引き、親指でダイオードをボードに対して押すことです。背面では外向きに足を曲げてください。
別のダイオードに対しても同じ手順を繰り返します。両方を設置すると、ボードを裏返して4本全ての足をはんだ付けしてください。平刃のワイヤークリッパーで足の残った部分を切り落としてください。
足は思わぬ方向に飛ぶ可能性がありますので、切り落とす際は十分気をつけてください。目の保護を行い、切り落とす際は手で覆ってください。
注意:キットに2つの1N4001ダイオード入ってる場合あります。一つしか使いません。
ステップ1B:
右端の1N4001ダイオードの右側には、C3印のついた穴があります。小さな青い0.1µFセラミックコンデンサー(104の番号があります)を1つ取り、これを穴に入れて最後まで押し込み、足を広げます。そしてボードを裏返して2本の足をはんだ付けし、最後に残った部分を切り落とします。
セラミックコンデンサーの場合、分極は特に重要ではありません。どちらの向きでも結構です。
コンデンサより切り落とした足を1つ残し、図のように曲げてください。次の手順にて[[[1N4001]]]の印が付いているフットプリントにブリッジ付けを行うために使用します。
ステップ1C:
切り落とした足を使ってC3の右側に1N4001印のついた穴に入れます。
ステップ1D:
次にレギュレーターを設置します。ねじれ型配置となった5本足の大きな四角いパーツです。ここはやや難しい部分ですが、忍耐して配置が適切になるようにしてください。
まず基板に5本の足を押し込みます。次に足が数ミリ残るあたりまで押し込みます。そしてレギュレーターを後方に軽く曲げます。レギュレーター上部の穴がボードの穴と一致するようにしてください。(お好みでレギュレーターを挿入する前に足を曲げることも可能です)
レギュレーターが基板にぴったりと収まると、ネジを上部に取り付け、底部にナットを取り付けます。
次に5つのピンをはんだ付けし、余った部分を切り落としてください。その際は十分ご注意ください。切り落とす部分は短く、飛ぶ可能性があります。目の保護を行い、切り落とす際は手で覆ってください。
ステップ1E:
そして2つある茶色の47µF電解コンデンサーのうち1つを設置します。側部に47µFがプリントされています。これはレギュレーターの右側、ボードのC1印のついた部分に来ます。
電解コンデンサーには分極がありますので、正しく挿入されている必要があります。コンデンサーの長い足は四角い穴に、短い足は[[[-]]]印のついた丸い穴に入ります。
コンデンサーを最後まで押し込み、足を外側に曲げ、ボードを裏返して足をはんだ付けします。最後に余った部分を切り落とします。
ステップ1F:
次に330uHインダクターを設置します。インダクターは2つありますので、正しいものを選んでください。上部に331がプリントされているものです。
インダクターに方位は関係ありません。今設置されたC1コンデンサーの右側、L1印のついた位置に設置してください。
インダクターの足は短いため、ボードを裏返した際にはインダクターは同じ位置には留っていません。これを固定するための最も簡単な方法は、マスキングテープを貼り、これをはんだ付けの際に裏返すことです。
最初に片足をはんだ付けし、方位を確認します。基板に対し平坦にならない場合は、足に再び熱を加えてその位置まで押してください。方位に納得ができた場合は、もう片方の足をはんだ付けします。
はんだ付けの後にはお好みに応じて足を少しだけ切り落とすことも可能です。ここでも目には注意をしてください。
ステップ1G:
次はC2です。黒い330µF電解コンデンサーのうちの1つに必要なものです。2つありますので、330uF/25V.印のついた小さい方を使用してください。
足はテープで段ボール板に留められています。まずテープを取り除いてください。
分極が正しいことを確認してください。長い足は四角い穴に、短い足はマイナス印のついた丸い穴に入ります。固定するために足を外側に曲げ、そして裏返してはんだ付けをしてください。最後に足を切り落とします。
ステップ1H:
それから1N5819印のついた2つのダイオードのうちの1つを設置します。マイクロコントローラーとレギュレーターの間、基板の左側に位置します。
分極が正しくなるようにしてください。ダイオードの灰色のバンドが基板の白 いバンドと一致するようにします。
ステップ1I:
そしてポリスイッチ(PTC)を設置します。これは何か異常があった際にショートや過度の通流からボードを保護するためのフューズです。
青い0.1µFコンデンサーよりも更に離れた位置にある、ピンのついた平坦な黄色い円盤です。
注:1500pFセラミックコンデンサーのついたポリスイッチと混同しないようにしてください。両方とも同じ色(黄色)ですが、コンデンサーは小さく、ポリスイッチよりも近い間隔で足がついています。
ポリスイッチに分極は関係ありません。ポリスイッチを設置する際は、足が内側に曲がっている部分にお気づきになるはずです。その位置までポリスイッチを押し、曲がった部分をそのままの状態に保ってください。そしてボードの裏側で足を外側に曲げ、はんだ付けをして余った部分を切り落としてください。
ステップ1J:
これがボードの5V電源供給部分最後のステップです。2.1mm電源プラグを設置します。これはボードの左上、ポリスイッチの右側に位置します。ボードを裏返した際には同じ位置に留まりません。最も簡単な方法は、マスキングテープでこれを一時的に固定することです。
はんだ付けを行う際は、まず片方の足に少しだけはんだを付けます。配置を確認して再び熱を加え、配置が良くなるまで必要に応じてパーツを動かしてください。そして3本全ての足を完全にはんだ付けします。
ステップ2:電圧のテスト
9V電源アダプターをソケットに挿入し電源を入れてください。数秒待って、問題のないことを確認してください。
次に、あなたのマルチテスターをDC電圧測定モードに入れてください。基板の左側に 2x9の穴の列があります。一番上の2つの穴には5VとVINと書かれています。
あなたのマルチテスターの黒色のプローブをGNDピンに挿入してください。それから赤色のプローブを5Vの穴に挿入してください。測定された電圧をみてください: 5Vに近い数値であるべきです。(正確に 5Vになることはありません。電圧はレギュレーターの出力と直列に添付された1N4001ダイオードに対して降下するからです)。 通常は5Vあたりになりますが、しかしわずかにそれを下回ることもあります(4.5V以下だとちゃんと動かない場合もあります)。
赤色のプローブをVINと書かれた穴に移動させます: 9Vあたりを示しているべきです。電源アダプターによっていくぶん高くなったり低くなったりします。 しかし正確な値は重要ではありませんが、レギュレーターが適切に機能しているなら、少なくとも7Vはなくてはなりません。
注意: 電圧の測定値が正確でない場合、ステップ3に進まないでください。その代りに戻ってすべての部品が正常に挿入されていることと、すべてのはんだ接合に異常がないかを再度チェックしてください。
電圧が正常に測定されたことを確認すれば、ステップ3に進みましょう。まず電源ジャックを基板から取り除きましょう。 ヒント: 5Vレギュレーターを動作することができない場合、あなたはいつで もフォーラム。に投稿することができます。蛍光表示管モジュラー時計のための専用のフォーラムがあります。
ステップ3:リアルタイムクロック
ステップ3をスタートする前に、クロックが電源に接続していないことを確認しましょう。電源が接続されているときに基板にはんだをすることを危険です。
ステップ3A:
10kΩ抵抗を見つけてください。それは茶色、黒色、オレンジ色、金色で書かれています。あなたの測定するマルチテスターの使用に疑いがある場合。 この抵抗器は基板の左側の R1に向かって、電源コネクターの左下に行きます。方向性は抵抗器にとって重要ではありません。通常通り、はんだをして余った部分を取り除いてください。
PS:抵抗器の抵抗値の測定方法がよくわからない場合ここを参考にしてください。
ステップ3B:
つぎに残りの青色を見つけてセラミックコンデンサー底辺の左のエリアにあるC4と書かれた部分に置いてください。
セラミックコンデンサーは方向性が問題にならないように、極性を帯びていません。
ステップ3C:
次は、DS1307リアルタイムクロック (RTC)チップを置きます。キットの中には2つの8ピンチップが付属されています。適切な方を選んでください。DS1307と上に印刷されています。
DS1307を置く前に、それの足をわずかに内側に曲げる必要がある場合があります。チップを平面に固定し、そっと押してください。それから逆方向でも同じことをしてください。
DS1307と書かれた部品にチップを挿入してください。基板の設置面積の部品のハーフサークルは、チップの挿入の方向を示しています。 そのハーフサークルをチップのくぼみのハーフサイクルに合致する必要があります。
チップの挿入がなお難しい場合、足を内側または外側に曲げて調節してください。 チップと基板の間にはギャップがありますが、基板に対し均一に置きます。次に、それをはんだへと裏返してください。チップが簡単に落ちる場合、マスキングテープかクリップを使用しあるべき場所に押さえてください。
もう一度、1つの足をはんだし、それから必要があればアライメントを調節してください。アライメントが整えば残りの足をはんだしてください。
ステップ3D:
次に32kHzクリスタル(水晶発振子)を探してください。これは小さくて光沢のある円柱形のものです。部品に対し90度に直立するように足を曲げて、それから DS1307チップの右の設置面積に挿入してください。このクリスタルはどの方向にも行けるように極性を帯びていません。
クリスタルがかすかに上向きになったとしても気にしないでください。
ステップ3E
ブザーを見つけてください。これは中央に穴の空いた大ぶりの黒色のディスクです。テープを取り除いて添付の厚紙を取り外してください。
これは基板の一番上の右側の、BUZZERと書かれた部品に行きます。方向性は重要ではありません。はんだ中は足を外側に向けてしかるべき場所に留めておいてください。
ステップ3F:
[[[PCB 基板]]]の最上部中央にあるバッテリーホルダーの場所を見つけてください。すでに中央パッドが少し、はんだされていることに気付きます。そこは残しておいてください。バッテリーとの接触を円滑にします。
次にバッテリーホルダーを設置します。基板の概要に示してある通りに適応させます。落下防止のためにはんだ中はクリップやマスキングテープで留めておきます。
まずは1つの足のみをはんだして、向きをチェックしてください。満足いかない場合、再度加熱し調節してください。注意: バッテリーホルダーの全体の範囲は金属なので、熱が速やかに伝わります。触る前に少し時間をおいて冷ましてください。
両方の足が適切にはんだされれば、冷めるまで少し待ってください。
バッテリーを配置します。+と書かれたバッテリーの部品を上向きにします(バッテリーホルダーに+と書かれています。間違えないようにしましょう)。つぎに完全にスライドさせます。バッテリーはクロックに電力のないときでも常に[[[real time clock リアルタイムクロック]]]を起動しています。
バッテリーを押し込んでください。
ステップ4: マイコンの作動確認
再度電力を適用します。マイコンが立ち上がるときに3回のビープ音が聞こえます。もし聞こえない場合、戻って再度すべての部品が適切に挿入されていること、およびすべてのはんだが接合に問題がないことを確認してください。
ビープ音が聞こえない場合、ステップ5まで進まないでください。
続ける前に電源を落としてください!(バッテリーを取り外す必要はありません)
ステップ5: 昇圧型DC-DCコンバーター
次に、ブーストコンバーターをつくります。ブーストコンバーターはACアダプターを用いて9Vを使用し、蛍光表示管を使用するために必要な25ボルトに変換します。
ステップ5A:
残った茶色の47µF電解コンデンサーを見つけて、C5に設置してください。長い脚は四角の穴へ、短い脚は丸い穴へ行きます。
ステップ5B
残った2.2mHインダクターを見つけてください。トップに222と印刷されています。
それはL2に行きます。極性を帯びていないのでどちらの方向にも行きます。
ステップ5C
1500pFセラミックコンデンサーを見つけてください。これは他のセラミックコンデンサーと区別するために黄色のヘッドを使用しています。これはC8、2.2mHインダクターの右に行きます。
ステップ5D
次に、昇圧型DC-DCコンバーターチップをMC34063と書(または063EC)かれた部品に配置します。このチップはDS1307のようにハーフサイクルのくぼみが付いておらず、代わりに小さなドットが一面に付いています。このドットは基板のハーフサークルと同一の面にあります。
DS1307チップのように、挿入前に足をわずかに内側に曲げる必要があります。
ステップ5E
残りのすべてのレジスターを配置します。すべてのレジスターは右の場所に行きます。それ以外場所だとブーストコンバーターの電圧出力は適切ではありません!いくつかの色が印刷されているレジスターはいくぶん判読が難しい場合があります。もしわからない場合、マルチテスターを使用し、1つずつ測定してください!
- 47kΩ (黄紫橙金) 抵抗はR5に行きます。
- 1.6kΩ (茶青赤金) 抵抗はR4に行きます。
- 180Ω (茶灰茶金) 抵抗はR3に行きます。
- 0.22Ω 抵抗(赤赤 ) はR2に行きます(このレジスターは他のものよりも大きいです)。
PS: もしお客様のキットが、1.6k抵抗ではなく2.4k 抵抗 で配達されましたら、 高電圧は26ボルト付近となります。
すべてのレジスターの足を曲げてはんだをし、余った部品を取り除いてください
ステップ5F
最後の[[[1N5819 diode ダイオード]]]を見つけてください: それを灰色のバーが左に向くように、また[[[PCB 基板]]]の白いバーが合致するように配置してください。それは[[[PCB 基板]]]の右下に行きます。
ステップ5G
大きな330µF/50V電解コンデンサーを見つけて留められた厚紙を取り除いてください。 それはその面に水平に配置してください。足を90度曲げてください。
C6と書かれた大きな部品にそれを挿入してください。長い足は+と書かれた四角のピンに挿入することを確認してください。そして短い足は-と書かれた丸いピンに挿入してください(言い換えれば、90度に曲げることは適切な方向で行ってください!)
ステップ6:昇圧型DC-DCコンバーターをテストする
9V電源アダプターをもう一度挿入して下さい。再び3回ビープ音が鳴ります。
マルチメーターをDC電圧モードにセットし、黒針を左部のGNDのマークのあるピンに当てて下さい。
再度、5VとVINの電圧を二重点検して下さい : それは前とほぼ同じになります。
次に、基板の右下部にある1N5819ダイオードの左側に接触するように赤針を置いて下さい。電圧は約38Vになります。
次に、赤針を同ダイオードに当てたまま、電源を抜いて下さい (この操作が困難であれば、電源を切り、再度同ダイオードの左側に当ててください。
徐々に電圧が下がっていくのが確認できます。電源が数ボルトまで下がれば、次のステップへ進みます。
PS: If your kit shipped with a 2.4k resistor instead of a 1.6k resistor, the high voltage will read around 26 volts.
ステップ7;仕上げ
続ける前に電源が抜かれていることを確認して下さい!
ステップ7A
最後に0.1µFセラミックコンデンサーを右上部のC7に取り付けて下さい。
ステップ7B
S1とS2の2つのボタンを取り付けて下さい。ボタン部分は上向きになるように して下さい。 半田付けの際に外れないように、しっかりと押し込んで下さい。
ステップ7C
スライドスイッチをノブが上を向くように右上部に取り付けて下さい。 半田付けの際に外れないように、クリップかマスキングテープを使用して下さい。
半田付けの後、スイッチを左へスライドして下さい。
ステップ7D
2つのメスヘッダーだけが残っています。上を向くようにそれらを取り付けて 下さい : 2x9が左側で、2x10が右側です。それらは対側であるため、向きは関係ありません。
半田付けの際に外れないように、クリップかマスキングテープを使用して下さい。 通常通り、まず一方の足を半田付けし、必要であれば配置を調節して下さい。
おめでとうございます VFDモジュラークロック基板の組み立て終了です。